PHASE 04 / ROUTE LIMITATION & OPTIMIZATION
郊外グラウンドにおける プロトタイプ2号機の
設置と飛来状況の観測
中央のフラットバーを排除し、侵入ルートを前面、後面に限定。
背面ローラーの実装により、 楽な着地を許さず、装置の「肝」で勝負させる構造へ最適化し、検証を行った。
検証結果:背面ルートの封鎖、および正面防護課題の特定

■ 設置目的
侵入ルートの限定
カラスが安定して止まれる足場(中央フラットバー)を排除し、背面にローラーを増設することで、侵入ルートをローラーが機能する前面・後面に意図的に限定する。
■ 検証条件
足場排除による
構造最適化
投入口を分割していたフラットバーを排除し、構造を簡素化。背面の死角である柱にローラーを新たに設置することで、前面、後面への直接的なアタックを誘導する。
■ 主要な発見
限定ルートへの
攻撃集中
背面の足場を奪った結果、カラスの攻撃が正面に集約。侵入ルートを絞り込んだことで、ワイヤ間隙の突破という「解決すべき最終課題」をあぶり出した。
VERIFICATION VIDEO
検証動画:実証実験 第4フェイズ
背面ローラー実装による、侵入ルート限定検証
※設置期間中のサンプリング調査および、定期的な餌の残量確認に基づき構成しています。
■ 観察ポイント
1.背面ローラーによる着地阻害
背面に飛来した個体が、増設されたローラーにより足場を確保できず離脱。背面ルートからの安易な侵入を封じることに成功。
2.正面への意識集中とパターンの単純化
背面から攻撃しにくくなったことで、個体の意識が餌の高さと同等の高さの正面ローラー部へ集中。ルートを絞り込んだことで、カラスの攻撃パターンがよりシンプルかつ激しくなった。
3.正面部へのアプローチ特定
ローラー上で不安定な体勢を維持しながら、羽根を折り畳み、ワイヤの間隙を縫うようにして侵入した。ワイヤへの接触を最小限に抑えようとする慎重な行動が見られる一方、現在のワイヤ間隔が「身体を通せるサイズ」であることが特定された。
ANALYSIS
状況分析:第4フェイズの総括


[判定]背面封鎖の完遂、および正面防護の再定義
[要因]背面ローラーの実効性とワイヤ形状の課題
背面封鎖による「侵入ルートの集約」を考察
背面へのローラー増設と中央フラットバーの排除は、狙い通りカラスから「楽な足場」を奪うことに成功した。逃げ場を失い、正面の不安定なローラー上で勝負せざるを得なくなったカラスは、「ワイヤに極力触れないよう、羽根を畳んで隙間を通り抜ける」という極めて高度な適応行動を見せた。 侵入を許した要因は、構造の破壊ではなく、ワイヤの「隙間」そのものにある。ワイヤに対する忌避感は依然として機能しているため、次フェイズではワイヤ形状を変更し、突破を不可能にする。
■ 実証実験 第4フェイズ 総括
第4フェイズでは、背面ローラーの実装と中央フラットバーの排除により、カラスの侵入ルートを正面部へと限定させることに成功した。背面を完全に守りきった事実は、ローラーという機構の有効性を改めて証明している。
正面部からの侵入は、不安定なローラー上で体勢を維持しつつ、羽根を畳んで隙間を縫うというカラスの身体能力によるものであった。ワイヤに触れることを嫌う性質を逆手に取り、次フェイズでは直線的なワイヤ配置を止め、半円状のワイヤを重ねて配置することとする。単純な隙間をなくし、物理的に通り抜けられない形状を構築することで、完全遮断の最終検証へと移行する。