社員研修を企画するときに、「座学ではなかなか行動が変わらない」と感じている方は多いのではないでしょうか。その解決策として注目されているのが、体験型研修、なかでもビジネスゲームを使った研修です。この記事では、体験型研修の仕組みと効果、研修を選ぶときのポイントを紹介します。
体験型研修とは
体験型研修とは、講義を聴いて知識を得るのではなく、参加者自身が実際に行動し、その経験を振り返ることで学ぶ研修です。ビジネスゲーム、ロールプレイ、グループワーク、ケーススタディ、アウトドアでの協力課題など、さまざまな形があります。
体験型研修の考え方の土台には、教育理論家デイビッド・コルブが示した「経験学習モデル」があります。人は「具体的な経験」をし、それを「振り返り」、そこから「自分なりの教訓」を引き出し、「次の場面で試す」というサイクルを通じて学ぶ、という考え方です。
ビジネスゲーム研修とは
ビジネスゲーム研修は、体験型研修の代表的な手法の一つです。仕事や組織の構造を再現したゲームに、チームで取り組みます。
たとえば、メンバーがそれぞれ違う情報を持ち、口頭だけで共有して答えを導くゲームでは、「情報を伝えたつもりで伝わっていない」「声の大きい人の意見で決まる」といった、普段の仕事で起きていることがそのまま表れます。
ゲームの中で起きたことは、「自分たちが実際にやったこと」なので、言い訳ができません。その体験を振り返ることで、チームの課題を自分たちの言葉で見つけられるのが、ビジネスゲーム研修の大きな特徴です。
座学研修との違い
| 比較項目 | 座学研修 | 体験型研修(ビジネスゲーム研修) |
|---|---|---|
| 学び方 | 講師の説明を聴いて理解する | 自分たちで行動し、結果を振り返る |
| 参加者の姿勢 | 受け身になりやすい | 自然と主体的に関わる |
| 記憶への残り方 | 知識として残る | 体験として残り、思い出しやすい |
| 気づきの出どころ | 講師から教えられる | 参加者自身が見つける |
| 向いている内容 | 知識・制度・手順の習得 | 関係性・意思決定・行動の変化 |
座学研修が悪いわけではありません。法令や手順など、正しい知識を効率よく伝えるには座学が向いています。一方で、チームの関係性やコミュニケーションのように「分かっていてもできない」テーマでは、体験型研修が力を発揮します。
ビジネスゲーム研修で期待できる効果
- チームの課題が見える化される:情報共有、役割分担、意思決定のクセが、ゲームの結果として表れます。
- 主体性が高まる:勝ち負けや目標があるため、普段は発言の少ない人も自然と議論に加わります。
- 立場を越えた対話が生まれる:役職や部署に関係なく同じ課題に取り組むため、普段話さない人とも本音で話せます。
- 学びが記憶に残る:「あのゲームのときのように」と、職場で共通の言葉として使えるようになります。
代表的なビジネスゲーム
| ゲーム | 主なテーマ |
|---|---|
| 桃太郎村の地図 | 情報共有、役割分担、伝え方 |
| マシュマロチャレンジ | チームワーク、PDCA、試行錯誤 |
| NASAゲーム | 合意形成、ファシリテーション |
| ベストチーム | 役割意識、業績と関係性の両立 |
| ストマネ | メンタルヘルス、支援体制 |
| バーンガ | 多様性、異文化理解 |
| ビールゲーム | 全体最適、システム思考 |
同じゲームでも、振り返りの設計を変えることで、理念浸透やリーダーシップなど、別のテーマにつなげることもできます。
失敗しない研修会社の選び方
ビジネスゲーム研修を依頼するときは、次の点を確認しましょう。
- 振り返りに十分な時間をとっているか:ゲームの時間ばかりで、振り返りが短い研修は「楽しかった」で終わりがちです。
- 目的に合わせてゲームを提案してくれるか:一つのゲームしか扱っていない会社より、目的から選べる会社のほうが安心です。
- 職場の行動に落とし込む時間があるか:最後に「明日から何をするか」を決める設計になっているか確認します。
- 実施事例が公開されているか:業種、人数、時間などが分かる事例があると、導入後のイメージが湧きます。
- 事前の打ち合わせで課題を聞いてくれるか:組織の状況を理解したうえで設計してくれるかどうかが、効果を左右します。
導入の流れ
一般的な導入の流れは次のとおりです。
- お問い合わせ・ヒアリング:目的、人数、時期、時間をお伝えください。決まっていなくても大丈夫です。
- ご提案・お見積り:目的に合ったゲームと振り返りの内容をご提案します。
- 事前打ち合わせ:組織の状況や参加者の特徴をうかがい、内容を調整します。
- 研修当日:ゲーム、振り返り、職場での行動の整理までを行います。
まとめ
体験型研修(ビジネスゲーム研修)は、参加者が実際に行動し、振り返ることで学ぶ研修です。座学では変わりにくいチームの関係性や行動に働きかけられるのが特長で、その効果は振り返りの質で大きく変わります。
FREIWALKでは、目的に合わせたビジネスゲームの選定から振り返りの設計まで、一貫して担当しています。鹿児島を拠点に全国で実施していますので、お気軽にご相談ください。