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組織につ ながりを生む
チームビルディングの基本とワーク紹介
チームビルディングとは?
チームビルディングとは、メンバー同士の信頼や協力関係を育て、目標達成に向けて機能するチームをつくるプロセスです。
単なる親睦会とは異なり、「チームとして成果を出す」ことを目的にしています。
よくある誤解として、「仲良くなること」がゴールと思われがちですが、実際には「信頼」「役割の理解」「共通目的の共有」などが重視されます。
なぜチーム ビルディングが必要なのか?
現代の仕事は、複雑かつスピードが求められる場面が増えています。
そんな中で一人の力には限界があります。
良いチームとは、以下のような特徴を持っています。
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メンバー同士の信頼関係がある
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役割が明確で、それぞれが責任を果たしている
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意見が言いやすい雰囲気がある
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目標に向かって協力し合える
こうした状態をつくるために、チームビルディングはとても効果的です。
基本理論であるタックマンモデルでチームの成長を理解する
アメリカの心理学者タックマンが提唱した「チームの成長モデル(タックマンモデル)」では、チームは以下の5つの段階を経て成熟していくとされています。
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形成期(Forming):メンバーが集まり、探り合いをしている段階
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混乱期(Storming):意見の衝突や不安が表面化する段階
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統一期(Norming):ルールや信頼関係が生まれる段階
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遂行期(Performing):自律的に動き、成果を出せる段階
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散会期(Adjourning):プロジェクト終了後の振り返りや解散の段階
このモデルを知っておくと、「チームに今、何が起きているのか」が見えやすくなり、適切なアプローチができるようになります。
簡単に実施できる実践ワークを2つご紹介
1 共感でつながる「〇〇ビンゴ」
【目的】
メンバー同士の共通点を見つけ、親近感を高める
【準備】
・3×3のビンゴ表を印刷(マスの中には「コーヒーが好き」「旅行が好き」などの質問)
・1人1枚配布
【進め方】
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時間を10分ほど設け、他のメンバーにインタビューしていく
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マスに書かれた質問に「はい」と答えた人の名前をそのマスに記入
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ビンゴがそろった人から順に終了
【効果】
・会話のきっかけが自然に生まれる
・「意外な共通点」が親近感を生み出す
・短時間で関係性がやわらかくなる
2 価値観カード「私が大事にしていること」
【目的】
メンバーの価値観や大切にしていることを共有し、お互いの背景理解を深める
【準備】
・「価値観カード」(例:挑戦・安心・成長・信頼・効率・つながり・成果 などの言葉が書かれたカードを20~30種類)
・参加者に3枚ずつ選んでもらう
【進め方】
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全員にカードを配る or テーブル上から選んでもらう
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「今の自分にとって大切だと思う価値観」を3つ選んでもらう
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ペアや小グループで「なぜその価値観を選んだのか」を共有し合う
【効果】
・チーム内での多様性と共通点の両方に気づける
・相手への理解と尊重の意識が高まる
・今後のコミュニケーションの土台ができる
小さな関わりがチームを強くする
チームビルディングは、特別なスキルや長時間の研修がなくても、小さなワークから始められる取り組みです。
まずは「チームを知る」「互いを知る」ことからスタートし、少しずつ信頼と協力の土台を築いていきましょう。